④-1 特定居住用宅地等
平成22年に小規模宅地の改正が行われ、特例の適用範囲が狭まりました。
平成22年改正
①相続税の申告期限まで 居住継続要件 事業継続要件が追加されました。
ごく当たり前の改正でしょうか?
②宅地等を共同で相続した場合は、所得者ごとに小規模宅地を判定
改正前は 共有者の1人が要件を満たせば取得者が全員が特例の
要件を満たすことができました。 例えば 特例居住用宅地だと
配偶者が要件を満たすので、遺産分割のテクニックで
配偶者との共同所有にすれば、全体の宅地に適用ができたんですが~
80%の減額を受ける範囲がかなり狭まりました。
③一棟のマンションの敷地の用に供されていた宅地に特定居住用と
それ以外がある場合は、別々に 特例を適用させる。
改正前は マンションの一室でも特定居住用があれば すべてに
80%減額適用がありましたが~ 別々に判定する事になりました。
前回の改正から 大盤振る舞いの相続税対策としてマンション建設の
方法が存在してましたが~ 今回の改正の影響はものすごく
大きいと思います。
正常に戻った感じですが 、前回の改正から10年程度で改正が
入りました。 改正前の規定を考慮してマンションを建設した方は
詐欺に遭った感じでしょうか?
④ 特定居住用宅地等は 主として居住される一の宅地に限定されました。
今まで 一の宅地に限るとする規定が存在しておらず、セカンドハウスに小規模宅地を適用して
裁判の判決までいった事例が出ていますが~~ 明文化されています。
被相続人の居住用 相続人の居住用がある場合などは 両方OKです。。
一の宅地に限定されるのは特定居住用宅地等で特定事業用宅地には一の宅地に限るの規定は
ありません。
分割要件
① 申告期限までに分割
② 申告期限後3年以内に分割
③ 申告期限後3年以内に分割されなかったことにつき、相続等に関して
訴えの提起がなされたことなどのやむ得ない事情がある場合において
税務署長の承認を受け、分割ができる事となった日として定められた日の翌日から
4月以内に分割された場合
特定居住用宅地等
被相続人の居住の用に供されていた宅地等
を次の要件を満たす場合は 80%の減額となります。
① 配偶者 条件なし
② 同居親族 相続開始直前においてその家屋に被相続人と同居
申告期限までその宅地等を所有していること
申告期限前にその親族が死亡した場合などはその死亡日まで
居住を継続して、保有を継続している場合
③ 別居親族 配偶者のいない被相続人が同居していた法定相続人がいない場合
相続開始前3年以内に日本国内にある自己又は自己の配偶者の所有の
家屋に居住したことがないこと
申告期限までその宅地等を所有していること
申告期限前にその親族が死亡した場合などはその死亡日まで
居住を継続して、保有を継続している場合
被相続人と生計を一にする親族の居住の用に供されている宅地等
生計を一にする親族 相続開始直前から相続税の申告期限までその家屋に
居住していること
申告期限までその宅地等を所有していること
申告期限前にその親族が死亡した場合などはその死亡日まで
居住を継続して、保有を継続している場合
2012年8月30日